深夜、寝室の天井から聞こえる、カサカサ、トタタタという不審な物音。その正体は、天井裏に巣を作ったクマネズミである可能性が非常に高いです。そして、彼らがそこにいるということは、天井裏の空間が、おびただしい数の「ねずみのふん」で汚染されていることを意味します。多くの人は、「天井裏のことだから、直接触れるわけでもないし、大丈夫だろう」と、つい問題を放置してしまいがちです。しかし、その判断は、極めて危険です。天井裏に溜まったねずみのふんは、見えない場所から、あなたの家族の健康を静かに、しかし確実に蝕んでいく、時限爆弾のような存在なのです。天井裏のふんが危険な最大の理由は、乾燥して粉末状になったフンや、それに含まれる病原菌が、建物のわずかな隙間から、私たちの生活空間へと降り注いでくるからです。例えば、天井板の継ぎ目や、照明器具の取り付け部分の隙間、エアコンのダクト周り、あるいは壁の中の配線用の空間などを通じて、これらの有害な粒子は、まるで目に見えない雪のように、常に部屋の中に降り注いでいます。そして、私たちは、呼吸と共に、それらを毎日吸い込み続けることになるのです。これが、腎症候性出血熱(ハンタウイルス感染症)のような、粉塵吸入による深刻な感染症のリスクを高める原因となります。また、アレルギーの原因となるフンの粒子や、ネズミの巣で大繁殖したイエダニなども、同様に室内に侵入し、喘息やアトピー性皮膚炎を悪化させる、恒常的な要因となります。さらに、天井裏に大量のフンや尿が蓄積すると、その水分によって天井の建材が湿り、シミやカビの原因となります。そして、やがては強烈なアンモニア臭が部屋にまで漂ってくるようになり、快適な生活環境を根底から破壊してしまうのです。天井裏の物音は、単なる騒音問題ではありません。それは、あなたの家の「屋根裏」が、危険な病原菌とアレルゲンの巨大な発生源と化していることを示す、緊急事態宣言です。絶対に放置せず、できるだけ早く、専門の駆除業者に相談し、駆除と同時に、天井裏の徹底的な清掃・消毒・殺菌作業を依頼することが、家族の健康を守るための、唯一の正しい選択と言えるでしょう。
天井裏のふんは危険!絶対に掃除して